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飛鳥後期から奈良時代にかけての下野薬師堂跡の軒丸瓦です。西側農道の発掘を進めていた際発見されました。
下野薬師堂跡は天武天皇から持統天皇の治世の間、天皇の意向によって建立された薬師如来を祀った寺院です。東大寺、観世音寺と並び三大戒壇院と称され、僧侶が一人前となる受戒の儀式はこの三つの寺院のみ執り行われました。奈良時代には宇佐八幡宮神託事件により都を追われた道鏡が別当となっています。下野薬師堂は飛鳥時代後期に建立し平安前期に衰退鎌倉時代に入ると源頼朝が供僧３口を添え復興させ、室町時代には足利尊氏、直義により安国寺と称されるようになりました。(戦国時代に入ると後北条氏と結城多賀谷の戦乱により焼失)主に初期の遺構の発掘調査が進められおり、後期の薬師堂は武家の要請により再建が進められた為に紋が異なります。菊の御紋は天皇家を表しており、天武天皇か持統天皇の要請にによって建立されたであろう初期から奈良時代までにかけての品物になります。
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