Nikkan TR-331 イペリアル Imperiale 1967 アトリエカスタム

商品説明 ★2022年、初出品 Niikan Imperiale（日管 インペリアル）TR-331 1967年製
"Nikkan IMPERIALE"YAMAHAの楽器製造部門として1970年に合併することになる日本管楽器より、YAMAHAとの共同開発で1965年に製造がスタートした当時の国産最高峰のモデルで、コーマーシャルブロンズベル（通称赤ベル）の採用、それまでの国産トランペットとは明らかに異なる質感、操作性、音楽性を感じるモデルです。現在においても圧倒的な存在感を感じる、名器です。
最初期のTR-1（1966年）では日管の工場内でカスタマイズが施され、YAMAHAで最初のプロフェッショナルモデル トランペット"YTR-1"として登場しましたが、1967年からYAMAHAのプロフェッショナルモデルはシルキーが設計に参画したモデルとなったために1966年製のみの希少なモデルとして扱われています。
1967年より、YAMAHAと同様の3桁品番になった"TR-331"は1972年にシルキータイプ"YTR-332"に移行し、そのため販売期間が1966年から1971年の5年間という短命でしたが、国産トランペットでは、初めて世界水準に達したモデルとして50年以上経た現在でも程度の良い個体については貴重な存在として人気があるのです。また、2ピースバルブケーシングやハンドラッピングのピストンバルブ等、現在のYAMAHAでもカスタムラインの高級機種のみに対応の職人による手加工が施されています。
販売期間：1966-1971年 / ボア：M - 11.30mm (0.445inch) / ベル：127mm (5inch) / 管材：Rose Brass/Yellow Brass/Nickel Silverl / 仕上げ：Lacquer Finish

★出品器の概要
本器は1967年製のインペリアルTR-331で前オーナーが手入れをしながら、丁寧に使い込んで来たものです。工房に持ち込まれた本器ではベルを一旦取り外し、ベルの歪を修正し、組み付け直すリビルドを実施しています。
組付けストレスから開放されることで管はとても素直に振動し、ppのような音量でも倍音がキッチリ発生するので太い響きが得られ、本器は驚くほど良く鳴ります。
当工房では定番の1stスライドへのサムフックの追加、演奏中の振動で勝手に回転しロッドから落下するストッパーの換装、ポリプロピレン製のキートップの換装を実施済みです。
また、2ndスライドに致命的なダメージが有り、こちらは当工房のストックパーツでクルーク部を新品に換装しました。
当工房のインペリアルは、郷愁を味わうためのヴィンテージ楽器ではなく、現代的なバンドアンサンブルに持ち込んでも違和感なく演奏可能であることをコンセプトにカスタマイズを実施しています。その点で、オリジナルに拘るコレクターの方には不向きかもしれません。演奏用の楽器としての実用性を第一に仕上げています。

★カスタマイズ内容
■本体からベルを一旦取り外し、正しい接合位置で再度組み立てるリビルド加工を実施
工場組立時から経時変化でハンダ付け部に生じたストレスより開放。管全体でストレスのない振動が得られるようになりました。倍音の発生が本来の■1stスライドにサムフックを増設
現代のバンドアンサンブルにも持ち込むための必須仕様です。アメリカのメーカー製にも採用されていた方法で、"CONN 61B Super Costelletion"と同様の仕様です。
■3rdスライドのストッパーをロッド、ナットともVincent Bach社製のパーツに換装、ロッドの取り付け位置もスライド側から、本体側へ変更
ダブルナットでロックが出来、演奏中に回転することもありません。万が一、紛失してもナットの購入が可能です。ダブルナットでロックが可能になります。
■ピストンバルブのキートップボタンをPP樹脂製より天然アワビ貝製に換装
■ウォーターキーのスクリューをインペリアルらしくヘキサゴン（六角形）タイプのパーツに換装
オリジナルのスクリューは錆びて取り外しになる場合が多々あります。
■可動スライドにラバーOリングを装着
スライド操作中に発生する金属音を低減します。

★リビルド加工（再構築）
IMPERIALEのウィークポイントはリードパイプとベルを繋ぐブレイスのハンダ接合部に発生するストレスです。とても高精度に組み立てられているので、経年による管の経時変化や外部圧力等による衝撃を吸収しきれずブレイスのハンダ部分にストレスが集中し、ハンダ剥がれやクラックが発生する現象が高確率で発生します。
また、見かけ上ハンダ付け部に問題がないように見えてもリードパイプとベルの伸縮の大きさが異なるため無理矢理接合されていることになります。このブレイス部のハンダを外し再接合すると元の接合位置と微妙に位置がズレることがあります。元の位置に無理矢理ハンダ付けするとテンションが加わりストレスが発生したIMPERIALEだけではなく、どの楽器にも少なからず当てはまります。ビンテージ・トランペットのリードパイプとベルを一端外し、再度組立直す加工も効果があり、海外ではよく実施されています。

★出品内容
・日管TR-331（1967年製）
・ハードケース（発送用）

★コンディション
・各所の凹みや歪みによるは出来る限り補修しています。ベルを一旦外して再加工していますので、管全体のストレスも無くなり、とても良く響きます。※吹奏に影響しない程度の、凹みは残っています。（写真、動画でご確認ください）
・オリジナルラッカーは約80%残っています。1967年製ということを考慮するとグッドコンディションとも言えます。
・改造にともなうハンダ痕やラッカーの焼けがあります。
・スライド、ピストンバルブの作動性、気密性に問題はありません。
・カスタマイズ加工時にすべてのパーツを外し、超音波洗浄とピストンバルブとスライドはハンドラッピング（手作業による摺合せ）を実施しています。

★当工房では、詳細画像でダメージ箇所を含めて出来るだけ写真確認が取れるようにしています。
※詳細な画像が御覧になれるリンクです。

★持ち込みカスタマイズ大歓迎
お手持ちのインペリアルのリペア、カスタマイズを承ります。内容にもよりますが工房では日管のパーツのストックも有り、リストアも可能です。また、代替パーツを使ったリストアも積極的に取り入れています。オークションでジャンク品を購入してしまい、使用に困ってる方もご相談ください。
インペリアルのカスタマイズ実績〈google Driveにリンクします〉
《詳細画像に連絡先の案内を掲示しています》〈google Driveにリンクします〉
当工房は店舗は持たず、WEBサイトで運営しています。楽器の買取も可能な「古物営業許可証」を取得しています。
xkcrx ・・・ 上記の画像は フォトアップで掲載しました ・・・