オールドノリタケ 1911年ごろ（マルキ印）のキャンドルホルダー（蝋燭立て）で、英国に輸出されたものの里帰り品です。全体は、たっぷりした裾のある豪華絢爛打掛をまとった女性、あるいはほっそりと均整のとれたスタイルの女性の豪華なイブニングドレス姿を思わせる、なんとも、あでやかでセクシーな造形をしています。ホルダーの上部は、なだらかなひだ上の縁で横に広がった形をしており、その下は、きゃしゃな女性の細くくびれたウェストのようになっています。くびれの上部は、徐々に太くなる金の横線を縦に重ねることで、ひだを表しているようです。胴体部分にはぐるりと湖畔の風景が絵巻物のように描かれています。ただし、オールドノリタケ定番絵柄の物寂しい夕暮れの風景ではなく、湖畔の高台には鳥居や神社があり、境内には満開の桜や緑の木々があざやかです。桜の木はぼかしたピンクに白い点描で、緑の木には金の点描で、春らんまんの花や新芽のきらめきを緻密に描きだしています。ふもとの湖畔には、空色に金の模様をつけた着物をきた若い女性や、湖にかかった太鼓橋を渡る女性などが、緻密に美しく描かれています。下部は、裾のような流線形をしており、濃いブルーの湖水の波や大き目の花模様、金の点をちらした砂地などが、縁取りや抽象化した模様などが金線で豪華に描かれています。ユニークな造形の上に、金線や金の点描、色とりどりの釉をふんだんに使って、緻密な情景が描かれ、たいへん鮮やかで美しく、若い女性のあでやかさがあふれるようなお品です。目立った傷や欠けは見当たりません。大変古いものですので、若干、経年による、擦れなどがありますが、ひびや欠けもなく、色あざやかで美しい、状態の良いお品です。アンティークにご理解のある方、お願いします。マーク：マルキ印 1911～1941年頃 英国輸出向けサイズ： 上部直径 ４.５ｃｍ 下部直径 ７.５ｃｍ高さ １５.５ｃｍ重さ：１２８ｇ